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「家賃保証」のカラクリ

 「家賃保証(サブリース)」は、賃貸アパートやマンションのオーナーが、サブリース会社と一括借り上げ契約を交わし、サブリース会社がオーナーに一定額の家賃を保証するシステム。トラブルが増えてきて、消費者庁・金融庁・国土交通省が注意喚起している「家賃保証」。そのしくみと問題点を解説します。

家賃保証とは

賃貸アパート・賃貸マンションの収入は「家賃収入」「礼金や敷金収入」「更新料収入」の3種類があります。

賃貸アパートや賃貸マンションで問題になるのは「入居率」。入居率が下がると「家賃収入」が減ります。

近年、サブリース会社がオーナーから賃貸物件を一括借り上げして、入居者管理・設備管理を代行。

「空き室」に神経質になるオーナーにとって、定額の家賃を保証する「家賃保証サービス」を行うサブリース会社の存在は魅力的です。

家賃保証会社とサブリース会社の違い

サブリース会社の「家賃保証」と似た言葉に「家賃保証会社」があります。これはオーナーではなく、入居者が利用する保証サービス。入居者はオーナーと賃貸契約を交わす時に、家賃の月額の30%~100%の保証料を家賃保証会社に支払います。

万が一、家賃が滞納された時は、家賃保証会社が入居者に代わって家賃を保証。入居者へ家賃の督促業務を代行します。
長期の家賃滞納への法的措置や、入居者の孤独死があった場合の原状回復費用や空室期間の家賃を支払うサービスもあります。

家賃保証のメリット

サブリース会社の「家賃保証」サービスは、「入居率が下がって家賃収入が減る」「入居者が家賃を滞納して家賃収入がなくなる」といったオーナーの不安を解消します。

入居者募集や家賃管理、設備の補修などの煩雑な管理業務を、サブリース会社にすべて任せることも可能です。

家賃保証のリスク

サブリース会社の「家賃保証」には「家賃が保証されないことがある」という大きなリスクがあります。

次のようなケースが考えられます

  1. オーナーが自由に家賃を決められない
  2. 契約更新などで家賃が引き下げられる可能性がある
  3. 本来の家賃収入よりも収益が落ちる
  4. 家賃保証がされない免責期間がある
  5. サブリース会社が倒産する可能性

家賃保証のカラクリ

サブリース会社が「家賃保証」が可能なのは、オーナーとの契約時に設定されている家賃が、オーナー自身が経営した時よりも低い金額で設定されていることが多いからです。

敷金や礼金についても、決定権を持つのはサブリース会社。オーナーがイメージしている金額より低いことも考えられます。

家賃保証をうまく活用するポイント

令和2年12月15日に「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律(サブリース規制法)」が施行され、サブリース会社は契約前にオーナーに重要事項の説明を義務付けられています。

納得がいくまで説明を受けることが大切です。

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