不動産会社がオーナーからアパートや賃貸マンションを丸ごと一棟借り上げて、30年、35年などの長期間運営する「長期一括借り上げ契約」。
オーナーにとって、煩雑な管理業務を自分でしなくてすみ、家賃が保証されているなどのメリットで人気のある「長期一括借り上げ契約」ですが、意外とリスクが高いシステム。
ここでは、「長期一括借り上げ契約」のメリットとリスクを比較。成功するポイントをまとめました。
長期一括借り上げとは、30年、35年などといった長期間、投資家が保有するアパートやマンションの部屋を全て不動産業者に貸し出して、その業者が入居者を募集するものです。
オーナーは、入居率に関わらず、一定の賃料(満室時より少ない金額)を受け取ることができる契約です。
例えば「事業者がアパートを一棟30年間借りて、満室時の80%を30年間土地の所有者に支払う」といった形の契約を交わします。
オーナーにとって、長期一括借り上げ契約のメリットは5つあります。
空室が多くなる「駅から歩いて10分以上かかる場所にあるアパート」「ワンルームマンション」などの場合は、「長期一括借り上げ契約」が選択の余地があります。
「長期一括借り上げ契約」は、トラブルが増える傾向にあり、消費者庁・金融庁・国土交通省が共同で注意喚起しています。
下記に、リスクを5つピックアップしました。
特に「契約期間中の賃料」について、契約書の中に小さな字で、「賃料保証の免責期間」「賃料保証期間」「契約中の賃料見直し」などと書かれている場合があり、契約期間中に、保証されていたはずの家賃が入らなくなるケースがあり、注意が必要です。
「長期一括借り上げ」の契約前に、チェックしておかなければならないポイントが5つあります。
オーナーにとって、「管理の手間がない」、「空室率を気にしなくてもいい」「確実に賃料が入金される」
空室率で考えると、駅から歩いて10分程度の立地の賃貸アパートや賃貸マンションは、空室になる可能性が低く、自分で管理した方が収益性が高い場合もあります。
「長期一括借り上げ」は、一旦契約してしまうと30年、35年などの長い期間、不動産会社に大切な不動産を預けることになるので、契約前に、契約条件を十分にチェックすることをお勧めします。